基準点点検測量事業

基準点点検測量事業について

既設の街区基準点等をGNSS測量機で点検観測することにより、基準点の状況を確認したうえで後続の作業への影響を判断できます。

令和5年度(弘前市大字城南)

既設14条地図地区基準点点検測量事業

既設14条地図地区基準点点検測量事業の意義

既設14条地図地区基準点点検測量事業とは、我々(公社)青森県公共嘱託登記土地家屋調査士協会が過去に行った地図整備作業に於いて設置された基準点の継続的な点検測量によって、基準点座標の移動量を把握し、地図作成時の正確な境界位置を確認する事業です。その意義は、点検測量で得られた正確な境界位置を、通常の経済活動に用いるばかりではなく、自然災害などによって損なわれた境界を、可能な限り正確に復元するために用いることにあります。
我々は、協会の多くの社員が所有しているGNSS測量機を活用して、プレートテクトニクスの理論により、日々移動するものとされている地殻変動を独自に観測し、また、継続的に毎年観測・解析することで、境界(筆界)点のパラドックスを少しでも解消する研究を行っていきたいと考えております。

平成26年度(弘前市桜林町外)
平成27年度(八戸市大字市川町)
平成28年度(弘前市住吉町外)
平成29年度(八戸市小中野)
平成30年度(青森市新城平岡)
令和1年度(弘前市住吉町外)
令和2年度(八戸市小中野)
令和3年度(青森市新城平岡)
令和4年度(弘前市住吉町外)

登記基準点設置事業

街区基準点が設置されていない地域において、登記基準点を設置する事業を行っています。

登記基準点が設置された地域では「世界測地系」という座標で測量することが可能となります。登記基準点の情報は地域の法務局に備え付けられるほか、当協会のウェブサイトで誰でも閲覧することができます。土地家屋調査士が登記基準点を使用して測量・登記することが境界の安定にもつながります。また、登記された測量データは復元性にも優れており、境界標が亡失したときの復元はもとより、紛争の防止や災害時の迅速な復旧が可能になります。

※下記よりPDFデータでご覧いただけます。
・平成26年度 → 青森・北海道(PDFデータ)
・平成26年度 → 三戸町(PDFデータ)
・平成30年度 → 十和田市・六戸町(PDFデータ)KMZ(圧縮ファイルの為、解凍してご利用ください)
・令和 1年度 → 十和田市・六戸町(PDFデータ)KMZ(圧縮ファイルの為、解凍してご利用ください)

登記基準点設置事業の趣旨、及び意義

我々公益社団法人青森県公共嘱託登記土地家屋調査士協会で行っている登記基準点設置事業とは、日々の登記測量に多くの社員が所有し活用しているGNSS測量機がアインシュタイン博士による一般相対性理論の確立の恩恵を受けているものである事を、検証し、体験することです。
GPSに代表される人工衛星は、上空2万メートルを約半日で1周する速度で飛行しているのですが、地球自体が高速に自転し、更に太陽系を公転しているなかで、いかに正確に地表面の緯度・経度・標高を求めているのか不思議では無いでしょうか。これらの事象を登記測量にどのように活用していくのかを我々が研究をしないことには、不特定多数の国民にわかりやすく説明することができません。
そこで、当協会では、長距離、且つ広範囲にGNSS観測を行うことで、一般相対性理論とプレートテクニクス理論を数値で捉える検証実験を行い、法律上の筆界は実は絶対的では無く、相対的であることを検証実験し、研究を進めたいと考えました。
短期的には法定事業で設置した登記基準点、中期的には県内外の観光地や景勝地に設置する登記基準点、更に長期的には県内外に設置される多数の登記基準点を、大量のGNSS測量機にて同時観測・解析を行います。一般的な登記測量ではGNSS測量機の観測は数台で行うのが通常ですが、我々の計画では数十台のGNSS測量機での同時観測を行う予定です。そのためには、毎年、登記基準点設置事業にてインフラを整備・増加させて行く必要があります。そして、青森県を東西に横断するような、または、津軽海峡を挟んで青森県と北海道の道南を縦断するような大規模な観測・解析をし、更には継続的に毎年観測・解析することで、時空をも捉えられるか研究する計画です。
現代に生きる私達は、スマートフォンに代表されるように、誰しもがGNSSの恩恵を受けており、そのGNSSは一般相対性理論無くしては成立しない技術であります。アインシュタインの思考にほんの少しでも近づける検証実験を行い、学術的な知識を広く知らしめ、更には地殻変動までをも観測し、地震や火山活動の予測に活用できるようデータを提供していきたいと考えております。